Part2を最短で攻略するには、「聞き取れなかった文のシャドウイング」と「文頭を正確に聞き取る(特にHow)」、「登場人物(名前)に注意」、「付加疑問、否定疑問文」の4つだ。
たった「1秒ほどの文章」だ。聞き逃してしまったでは済まされない。Part2は一回つまずくと、それをひっぱってしまい次と、その次も集中できないと「負のループ」に入ってしまう恐れもある。逆にここをしっかり取れれば、自信をもってPart3,4に進める。
形式:1つの質問に対し、3つの選択肢から選ぶ。全25問。
所要時間:約9分
サンプル問題|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC
「文頭」を正確に聞き取る
疑問詞(Where,When,What,Why,Who,How)をしっかり聞き取ろう。想像してもらえばわかると思うが、ビジネスシーンを想定しているTOEICで「When(いつ)」を「Where(どこ)」で聞き取ってしまうと、とんでもないことになる。
5W1Hで特に気を付けるべきは、「How」だ。なぜ気を付けるべきなのか。Howの次に来る単語で意味が異なるから。例えば、
How are you?(元気ですか?)
→「be動詞」がくるパターン。
How do you do that?(どうやってそれをやるの?)
→「助動詞」がくるパターン。
How many copies should I print?(何部プリントすればいいですか?)
→「形容詞や副詞」がくるパターン。特に、「much,many,long,well」が狙われる。
How to cook rice(ご飯の炊き方)
→「How to+動詞」で「~のやり方」という意味になる。
How fast is it?(どれくらい速い?)
→「形容詞(old,largeなど)」
Are you~や、Do you~は基本的に「Yes,No」で答える。基本的にと書いたのは、それ以外「再度質問で返す」や、「わからない」などと返答するケースもあるからだ。
疑問文だけではない
先ほどあげた「疑問詞」や「助動詞の疑問文」(Are youのareやDo youのDoなど)以外にも平叙文(普通の能動文)もあるが、ここに関しては具体的な対策をしているとキリがない。
例えば、「There is no parking spaces available.(駐車場の空きがない)」という平叙文(普通の能動文)に対して、「It won’t take long.(すぐ終わますよ)」→「すぐ終わるから路上駐車でいこう」の意味を含意している遠回しな返答がTOEICでは定番だ。
聞き慣れよう。ビジネスシーンがほとんどなのでパターンは限られる。とにかく聞きまくって早くパターンに慣れることだ。
TOEICでよく使われる疑問文
TOEICでは「付加疑問文」と「否定疑問文」の2つがめっちゃでる。TOEICの解説系ブログでは珍しいと思うがこの2つを詳しく説明する。本当によく出る。
「付加疑問文」
「~ですよね?」「~ではないですか?」という感じで、相手に確認を求めるときに使う。
本体の文 | 付加疑問(太字部分) | 例文 |
肯定文(否定していない文) | 否定形 | ①You like coffee,don’t you? |
否定文 | 肯定形 | ②You don’t like coffee, do you? |
「付加疑問文の例外パターン」
I’m~の付加疑問文は「aren’t I」になる。普通に考えれば、I’m getting better at English amn’t I?になるが、今回説明したように、
正解はI’m getting better at English aren’t I?
(私は英語が上達してきてるよね?)となる。
否定語が入っている場合(never, hardlyなど)は肯定形の付加疑問文になる。
例:He never smiles, does he?
(彼はまったく笑わないですよね?)
この場合、主節の文に「never」という否定語が入っているので、「does he?」と付加疑問が肯定形になっている。
間違えた問題は「シャドウイング」で解決
「シャドウイング」とはネイティブの音声に続けて声に出して読むことだ。他にも「ディクテーション」などの勉強法(一度聞いた文を書き起こす)もあるが、Part2に関して言えば、効率が非常に悪い。リスニングにおいて一番効率のいい勉強は「シャドウイング」だ。1回書いている間に3回聞ける、3回読める。
最短で800点に到達するために
働きながらの勉強はいかに効率よくやるかが問題だが、TOEICにおいて最も効率的に800点を目指すには、「リスニングを極めること」だ。手軽にいつでも耳から勉強できるのもあり、勉強時間がリーディングよりも確保しやすく、「聞くだけ」の受動なのでリーディングの「自分から文章を読む」能動と比べると簡単なのだ。やってみればわかるが、リスニングは「シャドウイング」を続けていけば、間違いなく得点源になる。
イギリス英語に注意
イギリス英語ではcan’tを「カント」と発音するため、一瞬聞き慣れていない単語だと勘違いしてしまう。下の表を見てほしい。イギリス英語とアメリカ英語の違いをまとめた。どれもTOEICで頻出の単語ばかりなので速攻頭に叩き込もう。
意味 | アメリカ英語 | イギリス英語 |
エレベーター | elevator | lift |
地下鉄 | subway | underground / tube |
ゴミ箱 | trash can / garbage can | bin / rubbish bin |
薬局 | drugstore | chemist’s |
有給休暇 | vacation | holiday |
「イギリス英語」が苦手な人はBBCニュースを聞き「生の名前や、速さ(話す)」を感じよう。BBCニュースとはイギリスのニュース番組である。日本人が苦手とする「イギリス英語」なので、本当におすすめだ。しかも無料のなのでやる以外ない。色々なジャンルがあるがTOEIC対策で言えば、やはり「Business」だ。BBC Business | Economy, Tech, AI, Work, Personal Finance, Market news
まとめ
TOEICpart2で最短で攻略するには、「文頭(特にHow)」、「付加疑問、否定疑問文」、「名前」の3つを注意しながら勉強する。間違えた問題は「シャドウイング」で頭に残るまで読み込む。これほどに高得点を狙える勉強法はおそらくない。あえて書かなかったが、「集中力」というのもpart2では重要だ。25問連続で文章を聞ける集中力だ。
筆者はこれで「半年で800点」を超えた。上記以外に対策はいらない。教材はできれば過去3年分の公式問題集のみで十分。現時点2025年4月末時点での最新版から2年前までの分の「公式問題集」を貼っておく↓
これだけで十分だ。公式問題集の解説がちょっと難しいと感じる人は、おそらく文法がまだ弱い。文法が弱いとリスニングは乗り越えられたとしても、リーディングで絶対につまずく。
文法に関しては「関正夫」著の文法書が本当におすすめ。文法書はいろいろなものに手を出すより、1冊を何周もするほうが効率がいい。
筆者はこれ一択でやった。「受験サプリ(今はスタディサプリ)」の頃から関正夫のファンでとにかく無駄がなく、英語の見方が180度変わった。文法が弱い(解説を読んでもわからない人)は文法からやり直す勇気を持とう。
読者にとって、この記事がTOEICを勉強する際のモチベーションになればうれしい。
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